シトルリン血症の人について

シトルリン血症とは、簡単に言ってしまうと「血中のシトルリン濃度が異常に上昇している状態」のことを言います。シトルリン血症は、常染色体劣性遺伝によって引き起こされる代謝異常疾患で、シトルリンを分解する酵素が先天的に欠損していることに原因があります。そのため、この遺伝子欠損がない方では、シトルリン血症を発症することはありません。

シトルリン血症はI型とII型に分類することができ、その原因や症状に違いがあります。

(1)シトルリン血症I型
古典的シトルリン血症と呼ばれることもあります。アルギニノコハク酸合成酵素(ASS)が遺伝子欠損などの理由のために十分に機能しないため、尿素回路が十分に機能しなくなってシトルリンやアンモニア高値を引き起こします。主に新生児期に発症するのが特徴です。

(2)シトルリン血症II型
シトリン欠損症と呼ばれることもあります。遺伝子の1つであるシトリンの常染色体劣性遺伝により引き起こされる代謝異常疾患です。新生児期に発症するもの(NICCD)と成人期に発症するものの(CTLN2)の2病型があります。

シトルリン血症の原因となる遺伝子が欠損していると、尿素回路が十分に機能しなくなります。尿素回路とは、体にとって毒となるアンモニアを尿素に変換して無毒化する経路のことを言いますが、これに異常を生じて血液中のアンモニアが増え、体に様々な悪影響を及ぼすようになってしまうのです。

新生児期にシトルリン血症を発症した場合、興奮性亢進、哺乳不良、多呼吸、嘔吐、嗜眠などの症状が生後数日以内に現れ、その後痙攣や後弓反張、昏睡などを生じます。小児期の発症では、反復性の嘔吐、痙攣などが現れることが多いようです。

また、成人期では精神症状や痙攣、肝不全などの症状のほか、女性の場合は妊娠中または分娩後の高アンモニア血症による意識障害が起こる可能性もあるとされています。

シトルリン血症を患っている方は、シトルリンの摂取を控えるようにしてくださいね。